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二次創作物(にじそうさくぶつ)は、原典となる創作物(以下、「原作」という)のストーリー、世界観、それに登場するキャラクターや道具などの各種設定を元に、二次的に創作された、独自のストーリーの漫画、小説や、独自のイメージによるイラスト、CG、立体造形物(フィギュアなど)などの派生作品を指す。原作の媒体は、小説や漫画、アニメ、映画など多岐にわたる。主として同人誌の分野において1990年代後半から使用されている用語であり、著作権法上の用語ではない。 本来の原作者などによる派生作品に対する「スピンオフ」という呼び方が一般化した2005年以降、それに対応して、二次創作物のことを「スピンアウト」と呼ぶ場合がある。
一つの二次創作物について原作は一つとは限らず、複数の(ときには全くジャンルの異なる)原作のキャラクターや世界を混在・交流させて新しい物語を創ることもある(クロスオーバー、スター・システム)。また、原作の世界観に基づいて独自キャラクターを追加することや、原作のキャラクターを用いて別世界の話を構築することもしばしばであり、これらは「パラレルもの」と呼ばれる。さらに、原作からは世界観のみを借用し、キャラクターやその他の要素については独自創作にこだわる形態もあり、こちらは「1.5次創作」と呼ばれている[要出典]。 その他、原作から触発されたイメージによって制作された音楽や、キャラクターのコスプレも二次創作に含むこともあり、その内容・表現は多岐に渡っている。 現在、漫画・アニメに関する同人誌やWeb上のファンサイトの内容の多くは二次創作物が用いられている。 また中には、他人もしくは自己の二次創作物を元にした「三次創作物」「四次創作物」と呼ばれる作品なども見られる(⇒同人の同人)。
著作権者の許諾を得ていない場合を仮定して、二次創作物を作成した場合、次の著作権侵害となる可能性がある。
より具体的には、原作を利用して作成された作品は次の4つに分類される。
原作の絵や構図についてトレース、機械によるコピーなどを行っている、いわゆる「パクリ同人誌」は1に該当すると思われる。コラージュなどもこれに該当することとなる。これを除く二次創作物は、判例は2ないし3に該当すると判断するが、2のみに該当するとの見方もある[2]。なお、判例は二次創作物について「漫画のキャラクターにただ性行為を行わせただけ」として創作性を否定し、単に「原作を改竄し複製しただけの代物」と判断したとする見方もあるが、「創作性などを理由として著作権法違反の成立が排除されない」という趣旨とも取れる[3]。 原作のキャラクターを利用しただけで特定の絵のトレースなどを行っていない場合、キャラクターは抽象的な「アイディア」であり著作物そのものではないため、複製権の侵害にあたらないという解釈がある。確かに判例はキャラクター自体は著作物でないとするが、キャラクターを表した絵は「美術の著作物」に該当し、絵画の模写は著作権法上の複製に含まれるため、原作の特定のキャラクターと一見して分かる絵を描いた場合は原作の絵の複製権(創作性のある改変が行われた場合であっても、翻案権)の侵害とみなされる[4]。また、二次創作物を著作権法上の二次的著作物と区別し、二次的著作物には原作の著作権が及ぶが二次創作物には原作の著作権が及ばないとする見方も一部にはあるが、これも誤りである[要出典]。
著作権者の許諾(法第63条)があれば、許諾の範囲内で二次創作物を作成する限りにおいて著作権侵害となることはない。著作権者の中には、公式 webサイト等で二次創作物の作成を許諾する旨のコメント[5]を行っている者もいる。個々に許諾申請を求める者もおり、許諾の条件として金銭を求める場合もある。クリエイターの収入に関する問題にも絡む事があり、二次創作を広く認める立場であっても、何らかの利益の還元を必要とする意見がある[6]。このように著作権により様々な立場や考えなどがあるのが現状である。 このような具体的な許諾を受けていなくても、作品の宣伝になるなどの理由で著作権者が二次創作物を法的手段で規制しようとせず、むしろ歓迎する姿勢を示すことがある。このような「好意的黙認」は許諾と考えてよいとする同人活動者もいる。ただし、「権利を行使しない」ことが「許諾」に自動的に変わることはなく、「権利を放棄する」ことと法的に混同されることもありえない。著作権者はいつでも自らの著作権を守るための行動に出ることができる。 特に近年では、常識の範囲を超えて二次創作物や編曲等を乱発、営利目的に走るケースが増えており、中には著作権者側が権利を行使するケースが出てきている(Leaf/AQUAPLUSなど)。 また、古典作品などをはじめとしたパブリックドメインといった著作権フリーの物は、許諾をそもそも必要としない。
同人誌などの活動の中には、実在の有名人(主に俳優、邦楽アーティスト、スポーツ選手などが対象であるが、歴史上の人物や果ては犯罪者に至るまでおよそ有名であれば見境なく対象となる。)をモデルとして創作を行うものもある。これらは「生モノ」と俗称されている。二次創作物と生モノは本質的に全くの別物であるが、現在の同人活動は二次創作物も生モノも包括して一つの活動形態となっており、しばしば「二次創作物」を語る際には無意識に生モノもその中に含んでいることがある。 しかし、生モノについては、法的な位置づけなどが二次創作物とは全く異なるため(存命している実在人物は著作物ではないのだから、生モノに著作権法は関与せず、問題となるのは肖像権、パブリシティ権である。)、解説の混乱を避けるため、本項の記述においては生モノを二次創作物に含めない。これについての詳細は生モノの項目を参照されたい。